「日本語教育を学ぶ学生のためのHoT-JeT合宿2025」開催報告
2025年8月から9月にかけて、仙台と札幌で「日本語教育を学ぶ学生のためのHoT-JeT合宿」を開催しました。この合宿は、日本語教育を学ぶ学生が日本語教師の仕事を現場で見学して理解を深めること、また、異なる大学の学生同士が学び合い、つながりを作ることを目的として企画しました。仙台会場は8月24日~25日(会場:東北大学)、札幌会場は9月10日~11日(会場:藤女子大学)に実施し、北海道・東北地域の10大学から大学生・大学院生計16名(各会場8名)が参加しました。
今回の合宿では、仙台国際日本語学校、東洋国際文化アカデミー、北海道日本語学院札幌本校、友ランゲージアカデミー札幌校の4校にご協力いただき、授業見学や日本語教師へのインタビューを行いました。
1日目は、訪問校ごとにグループに分かれ、見学・インタビューの準備を行いました。ほとんどの参加者が初対面でしたが、事前のオンライン顔合わせもあり、明るく活発にグループワークが進みました。最後には、合宿の運営教員を相手にインタビューのリハーサルを行いました。
夕方からは、合宿参加者だけでなく現地の大学で日本語教育を学ぶ学生も交えた交流会を開催しました。小グループに分かれて自己紹介を行い、「印象に残っている授業」について話し合いました。お互いの大学の様子を共有する中で共感や発見が生まれ、活発なディスカッションとなりました。その後も一緒に食事をしながら交流を深めました。日本語教育を通して新しい仲間とつながり、刺激を受けた様子がうかがえました。
2日目の午前は、2グループに分かれて日本語学校を訪問しました。学校紹介や校内見学の後、授業を見学し、学習者との交流も体験しました。その後、各校2名の先生方にご協力いただき、インタビューを行いました。午後は会場に戻り、見学やインタビューの振り返りを行い、記事執筆の準備を進めました。合宿後もオンラインでやりとりを続け、学校訪問で得た学びを記事にまとめました。掲示物や教室の雰囲気、授業中の教師の様子、インタビューでのお話など、大学の講義では得られない「現場」を体験し、日本語教師という仕事への理解を多角的に深めることができたようです。
参加者アンケートでは、「日本語教師の仕事をより具体的にイメージできた」「やりがいや魅力を感じ、キャリアとして前向きに考えられるようになった」「学習のモチベーションが高まった」といった声が多く寄せられました。また、「短い時間ながら多くの出会いと交流があり、このつながりを大切にしたい」との感想もありました。一方で、「もう少し時間がほしかった」という意見もありました。
本合宿の成果物として、合宿参加者が日本語学校訪問を通して得た学びを記事にまとめました。ぜひご覧ください。
<私たちが見た日本語教育の現場と魅力>
最後に、合宿に参加してくださった皆さま、そして、貴重な機会をくださった4校の日本語学校の皆さまに心より感謝申し上げます。この合宿は来年度も開催を予定しています。ご協力いただける日本語教育機関や企画のアイディアがありましたら、ぜひHoT-JeT人材活用部会までお寄せください。



